私たちは日々、病気を防ぐための予防接種を受けたり、ケガや暑さ寒さから身を守るために衣服を着たり、盗難に遭わないように家に鍵をかけることは当然のように考えていますね。コンピュータやインターネットを使うときにも同じ配慮が必要です。
私たちにとって多くの利便性や有益な情報をもたらしてくれますが、ウィルスに汚染されたコンピュータや他者に侵入されやすいネットワークを使うことは予防や対策もないままに外出するようなもので、多くの損害を与えます。そこで、さまざまなセキュリティ対策が必要になります。おおまかに次の三つに分かれますので、確認して下さい。
(1) OS(コンピュータのWindows、Mac OS、携帯/スマホのAndroid、iOS等)のアップデート
電源を入れると動くソフトがOS(オペレーティングシステム)ですが、これはコンピュータや携帯/スマホを使う中で最も大事なソフトです。使い続けていくなかで改良していくことが前提とされており、それまでに見つかっている脅威への対策を施したアップデートファイル(更新ファイル)が、一ヶ月単位で更新/提供されていきます(緊急の対策が必要な場合には、もう少し頻度に更新されます)。
使っているコンピュータがアップデートの自動更新の設定となっていない場合は手動で更新する必要があります。このファイルはネットワーク管理者の権限で導入しなければなりませんので、企業・学校などの団体で多数のコンピュータを一括で管理しているような場合には、個々のユーザーとしては気にかける必要はありません。ただし、私用のコンピュータとデータをやりとりする場合が想定されているときには、自分のコンピュータを必ず確認して、アップデートをして最新の状態を保つようにして下さい。
また、当然ですが、サポートが終了したOSを利用するのは避けましょう。
(2) セキュリティソフトの契約とアップデート
これも一括管理されていれば問題がありませんが、特に個人が使っているコンピュータ等でデータを扱う場合には注意が必要です。一般的に販売されているコンピュータでは、あらかじめセキュリティソフトが組み込まれていることが多いのですが、その多くは当初無料であっても、使うためには設定(セットアップ)が必要であったり、途中から有料契約の手続をすることが必要であったりします。 また、セキュリティソフトも新たに見つかった脅威に対して日々対策ソフトが更新/提供されていきますので、頻繁にアップデートをする必要があります。そのため、自動更新の設定をお薦めします。
(3) アプリケーションソフトのアップデート
みなさんが実際に使うアプリケーションソフト(携帯・スマホではアプリ)にもアップデートファイルが存在しています。上記の二つのソフトとは違ってそれほど頻繁に更新されませんが、一括管理されていない場合には、定期的に確認が必要です。また、アプリケーションソフトによっては、更新期限を設けたり、過去に発売されたバージョンには更新提供を制限したりしている提供者(ソフトウェア・ベンダー)もありますので、その際には、新たな契約を結ぶか、新しいバージョンを購入する必要があります。