ネットリテラシー検定機構

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-刑法

信用毀損罪

「名誉」と似ていますが、「信用」は経済的な側面から人の社会的評価を保護したものです。ここには、商品の品質についての社会的な「信用」も含まれます。

たとえば、レストランを探すときに「美味しい店」の評判やランキング、体験談の書き込みをインターネットで探すことは多いと思います。また、その商品に対するユーザーの書き込みを見て、商品購入を決めた(やめた)ことがあるのではないでしょうか。

仮に「あのラーメン屋は腐った食べ物を出している」とか、「欠陥商品だ」というような嘘をついた書き込みがあれば、他のお客さんの信用を失い、営業上の損失ばかりか、場合によっては倒産というような重大な結果をもたらしますね。

そのような社会的な「信用」にかかわることを書き込んだ場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金という非常に重い刑罰があります。

本来、安全で問題のなかったオレンジジュースに、家庭用洗剤を混ぜ込んで、異物が混入した商品を販売しているということを報道機関に発表させたような場合も「風説の流布」による信用毀損が成り立つとする判例があります。

うそ(虚偽)のうわさを流したり、紛らわしい情報などで他人に誤った認識(錯誤)を生じさせたりして、人の信用をなくさせたり、業務を妨害したりといった場合には、名誉と同じように刑事・民事両面の責任が生じます。