ネットリテラシー検定機構

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-第5章 知的財産権

知的財産権は、「独創的なアイデア」や「知的な価値」に対して、財産権を認め、他人に無断で勝手に使われないように保護したものです。現在、日本の成長戦略の柱として、注目されている分野です。

一生懸命にすいかや白菜を育てたり、海から魚を捕ってきたりして働いたのに、丹精込めて作った作物や苦労してえた獲物が、売る前に盗まれれば誰しも腹が立つでしょう。また、生活が成り立たなくなりますね。それと同様に 「アイデアを作る」ことにも相当の時間とたゆまぬ努力が発生しています。時間をかけて働いてせっかく得たものが、無料で持っていかれては困ることになります。

これらを保護する権利が「知的財産権」と言われる権利です。これは、後から作られた類似のものによって利益が分散しないよう、先に作りだした人に独占的利用と権利が保障され、無断で利用されないように、法的に保護されています。

この知的財産権制度は大まかに分けて、以下の6つがあります。

アナログの時代は複製の技術的限界があり、コピーとオリジナルの判別はある程度可能でしたが、デジタル時代になって、オリジナルと寸分違わぬコピーを作ることができるようになりました。そうなると、どちらが本当か簡単には分かりませんね。お金を払わなければならない有料のオリジナルと無料のコピーがあったらどのようなことになるでしょうか。

フリーライダー(ただ乗り)の利用者が増え、お金を払う人が減るのではないでしょうか。そうなると、心血注いでアイデアをひねり出した作者は、その苦労に対して報われませんし、生活費や次の創作活動に注ぐ原価も得られないことになります。そのため、利用者が相応の利用負担をして、権利者が正当な報酬が得られるような社会の仕組みが必要です。