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企業の情報モラル欠如によるトラブル事例15選!起こりえるリスクも解説

企業の情報モラル欠如によるトラブル事例15選!起こりえるリスクも解説

情報の適切な活用が求められる現代社会において、情報モラル欠如は企業の信用失墜につながり、事業継続を脅かす問題に発展しかねません。
近年は情報モラル欠如によるトラブルが増えており、企業にとって事前のリスク対策は急務といえるでしょう。

この記事では、情報モラル欠如によるトラブル事例をもとに、企業が直面しうる問題とリスク対策の重要性について解説します。
情報モラル対策を検討している企業のご担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

 

【信用・評判・人権リスク】情報モラル欠如によるトラブル事例

パソコンを操作する人

情報モラルの欠如は、次のとおり企業の信用や評判に関わるトラブル、さらには人権リスクへ発展する可能性があります。

 

  • 人権侵害や差別によるSNS炎上
  • アンコンシャス・バイアスによる企業のイメージ低下
  • バイトテロによる社会問題
  • ネットいじめ・なりすましによる被害


ここでは、上記トラブル事例について解説します。

 

事例①:人権侵害や差別によるSNS炎上

情報モラルの欠如によるトラブルとして、人権侵害や差別によるSNS炎上が挙げられます。
炎上事例では、男女差別やジェンダー、政治的な話題を巡るものが多く、これまでに次のような投稿が炎上しています。

 

  • 女性フリーアナウンサーがSNSで「夏場の男性の体臭が苦手」「デオドラント製品を利用すべき」と投稿したところ「男性蔑視ではないか」と炎上した
  • 元国会議員が特定の都道府県に対し、SNSで「活気がない。政治家の力がないことを実感した」と発言して炎上した


企業公式SNSや従業員のアカウントが、このような人権侵害や差別発言によって炎上すれば、企業の信用や評判を下げる結果につながりかねません。

また、投稿が人権侵害や差別にあたる場合は、損害賠償責任を問われるだけでなく、名誉毀損罪や侮辱罪の刑事責任を負う可能性もあるでしょう。
このため、社内でソーシャルメディア利用ガイドラインを策定し、従業員個人のSNSアカウントでもルールを順守するよう教育を行う必要があります。

 

事例②:アンコンシャス・バイアスによる企業のイメージ低下

アンコンシャス・バイアスによる企業イメージの低下も、情報モラルの欠如によって起こりうるトラブルの1つです。
アンコンシャス・バイアスとは、経験や習慣などから無意識のうちに偏見を抱くことを指します。

たとえば、企業公式SNSが次のような投稿を行った場合は、アンコンシャス・バイアスに基づく発言とみなされる可能性が高いでしょう。

 

  • 弊社は幹部候補として男性を積極的に採用しています
  • シニアの方はネットが苦手なので、ぜひ弊社の教材を活用してください


企業公式SNSで、アンコンシャス・バイアスに基づく発言がみられた場合、偏見を持った会社と思われ、イメージ低下のリスクにつながります。

 

事例③:バイトテロによる社会問題

近年、飲食店やコンビニで相次いだバイトテロによる社会問題も、情報モラルの欠如によるトラブルと考えられます。
たとえば、飲食店従業員が行った不衛生な行為の動画がSNSで拡散された場合、店舗の信頼は失われ、売上げが大きく減少する可能性もあるでしょう。

過去には、バイト店員が不謹慎な画像をXへ投稿し、炎上したことで廃業に追い込まれた飲食店もあります。
バイトテロを防ぐには、採用基準の見直しやSNSガイドラインの策定、情報モラル教育が効果的です。

 

事例④:ネットいじめ・なりすましによる被害

情報モラルの欠如によるトラブルとして、従業員個人が利用するSNSで特に注意しなければならないのがネットいじめや、なりすましによる被害です。
SNSは不特定多数の人と交流できる反面、考えが異なる方や気に入らない方を攻撃したり、いじめたりする事例がみられます。

また、SNSの多くは匿名で利用できるため、他人になりすまして問題発言をしたり、誹謗中傷したりするケースもみられます。
ネットいじめやなりすましは、内容によって刑事罰の対象となるケースがあり、従業員が刑事告発された場合は企業の信用を大きく失墜しかねません。

情報モラルを身につけ、トラブルを未然に回避するには、ネットリテラシー教育が有効です。

従業員のネットリテラシーを高める方法については、こちらの記事を参考にしてください。

【関連記事】社員のネットリテラシーを向上させるには?おすすめの教育法と導入ポイント

 

【知的財産・法令リスク】情報モラル欠如によるトラブル事例

資料を読む人

情報モラルの欠如は、次のとおり知的財産や法令リスクに関するトラブルへつながりかねません。

 

  • 知的財産の無断利用による法的措置
  • 配布資料の著作権侵害問題
  • ウェブアクセシビリティへの配慮不足
  • 生成AIのモラルリスク


ここでは、上記トラブル事例について解説します。

 

事例①:知的財産の無断利用による法的措置

著作権や特許権、商標権など知的財産は、企業が長年の努力によって築いてきた大切な資産であり、企業活動の生命線ともいえる存在です。

知的財産に関するルールを守るのは当然のマナーであり、情報モラル欠如によって他社の知的財産を無断利用すると刑事責任を負う可能性があります。

たとえば、人気漫画を無断で不正公開した海賊版サイトは、運営者が著作権法違反容疑で逮捕・起訴され、実刑判決を受けました。
知的財産の無断利用により法的措置を受けた場合は、高額な損害賠償責任を負うケースもあり、企業に大きなダメージを与えかねません。

知的財産の無断利用を含め、企業が抱えるリスクについては、こちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

【関連記事】ネットリテラシー欠如が生む企業リスク─SNS炎上から重大事件まで、社会問題化する前に備える

 

事例②:配布資料の著作権侵害問題

情報モラル欠如によるトラブルを防ぐには、社内配布資料の著作権侵害問題についても留意しなければいけません。
社内配布資料に著作物(新聞や書籍など)のコピーを使用したり、改変して掲載したりすると、著作権法違反にあたるためです。

ただし、公表されている著作物から文章や図表の一部をそのまま利用する「引用」は、著作権法違反にあたりません。
引用には「出典を明示する」「本文と引用箇所を区別して記載する」などの決まりがあるため、ルールを理解したうえで正しく活用する必要があります。

「社内で配布する資料だから」という安易な理由で著作権を侵害しないよう、社内資料作成のルールを作るとともに、日頃の情報モラル教育が重要です。

 

事例③:ウェブアクセシビリティへの配慮不足

企業公式Webサイトは、情報モラルの欠如によってウェブアクセシビリティへの配慮が不足するとトラブルに発展する可能性があります。
ウェブアクセシビリティとは、障害を持つ方や高齢者など、誰もが快適にWebを活用できる「利用のしやすさ」のことです。

ウェブアクセシビリティの低いWebサイトは、一部の方にとって使いにくいため、不公平感から企業イメージの悪化につながりかねません。
ウェブアクセシビリティを向上させるには「音声コンテンツの活用」「操作方法の簡素化」など、Webサイトのデザインを工夫する必要があります。

 

事例④:生成AIのモラルリスク

生成AIは、さまざまなモラルリスクを抱えており、利用にあたっては作成されたコンテンツの内容を十分に精査する必要があります。
生成AIは情報の出典や参照元が不明なケースも多く、誤った情報をもとにコンテンツが生成される可能性があるためです。

また、生成AIが作成したコンテンツは著作権や肖像権、プライバシーなどの権利を侵害している可能性も考えられます。
生成AIの利用を進める際には、情報モラル教育を行うだけでなく、適切な運用基準やルールを設けるべきです。

 

【情報セキュリティ・漏洩リスク】情報モラル欠如によるトラブル事例

パソコンを操作する人

情報モラルの欠如は、近年問題となっている情報セキュリティや、情報漏洩に関するトラブルを引き起こす可能性があります。

 

  • 人的ミスによる情報漏洩
  • 不正アクセス・サイバー攻撃
  • リベンジポルノ・私的な情報の無断公開


ここでは、上記トラブル事例について解説します。

 

事例①:人的ミスによる情報漏洩

情報モラルと情報漏洩には密接な関係にあり、情報モラルの欠如は、人的ミスによる情報漏洩のトラブルにつながります。
たとえば、メールの誤送信やパソコンの置き忘れなど、人的ミスによる情報漏洩は、情報モラルの欠如が原因と考えてよいでしょう。

情報漏洩の多くは、操作ミスや不注意、紛失・置き忘れなど人的ミスで起こり、信用失墜や損害賠償によって企業に大きなダメージを与えかねません。
日頃から研修を通じて情報モラル教育を実施するだけでなく、情報セキュリティに関する規程やルールの順守を徹底することが大切です。

 

事例②:不正アクセス・サイバー攻撃

情報モラルの欠如は、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃の原因となる可能性もあります。
よくみられる次のような例は、情報モラルの欠如が招く不正アクセスやサイバー攻撃の典型的なパターンといえるでしょう。

 

  • ソフトやOSのアップデートを怠ったために、システムの脆弱性を狙ったサイバー攻撃を受けた
  • 不用意にメールの添付ファイルを開き、ウィルスに感染した
  • 推測可能なパスワードを設定したため、外部から自社システムに不正ログインされた


なお、不正アクセスやサイバー攻撃の手口は、ますます巧妙化される傾向にあります。
被害を防ぐには、情報モラルだけではなく、最新のトラブル事例や対応策を学ぶことが重要です。

 

事例③:リベンジポルノ・私的な情報の無断公開

リベンジポルノとは、交際相手などから私的な写真や動画をインターネット上に公開される嫌がらせ行為です。
近年、話題にのぼる機会の多いリベンジポルノや私的な情報の無断公開も、次のとおり情報モラルの欠如が関係していると考えられます。

 

  • 加害者側の要因:プライバシーを侵害する罪悪感が薄い
  • 被害者側の要因:親しい間柄による危機感の欠如


リベンジポルノの画像や私的な情報は、一度ネットに公開されてしまうと完全に消し去ることが困難です。
従業員が関わった場合は、企業イメージを大きく低下させる可能性も考えられます。
トラブルを防ぐためには、個人SNSの利用も視野に入れた情報モラル教育を実施すべきでしょう。

 

【経済的・社会活動リスク】情報モラル欠如によるトラブル事例

スマホを操作する人

企業が活動する上での経済的な被害や社会全体の混乱に関わる情報リスクは、以下の3つです。

 

  1. オンライン詐欺・高額請求被害
  2. フェイクニュース・誤情報の拡散
  3. ながらスマホによる事故や交通トラブル


情報モラル欠如によるトラブル事例とあわせて紹介しますので、参考にしてください。

 

事例①:オンライン詐欺・高額請求被害

情報モラルの欠如は、企業を狙ったオンライン詐欺により、高額請求被害に遭うリスクを高めます。
IT社会となる現代において、企業を狙ったオンライン詐欺も巧妙になっているのが実情です。

ビジネスメール詐欺は企業を狙ったオンライン詐欺の一つで、取引先や自社の経営者などになりすまし、偽の電子メールを送って入金を促す行為です。
実際に、日本国内では取引先企業の担当者になりすまし、取引の送金口座変更を求める偽のメールを送り、金銭を搾取された事例があります。

高額請求被害に遭うのを防ぐためにも、情報モラルに対する意識の強化が欠かせません。

引用元:IPA独立行政法人情報処理推進機構|2024ビジネスメール詐欺(BEC)の詳細事例 7

 

事例②:フェイクニュース・誤情報の拡散

インターネット上のフェイクニュースや誤情報は、企業の経営に影響を及ぼす可能性があり、組織的な対応を行うことが大切です。
誤った情報だとしても、フェイクニュースがきっかけでブランドイメージ低下のリスクが生じます。

大手食品メーカーでは、ロングセラー商品となるバターに30%のマーガリンが入っているという書き込みがSNS情報で拡散されました。
同調する投稿もあり、消費者の問い合わせや炎上が発生し、風評被害につながった事例です。
正確な情報を迅速に発信し誤情報の拡散を防げるよう、情報モラル教育が重要になります。

 

事例③:ながらスマホによる事故や交通トラブル

ながらスマホ事故や交通トラブルは、企業の信用失墜リスクが生じます。
事故を起こした際、社用車に企業名やロゴが記載されているとSNSなどで拡散され、企業の社会的責任が問われます。

例えば、社員が事故してしまった事実を会社に報告しなかった場合、コンプライアンス違反となり、企業の信頼低下につながるため注意が必要です。
事故を起こしたときの写真や動画が拡散されると、機密情報が漏えいする可能性もあります。
社員のモラル意識を高めるためにも、情報モラル研修が必要です。

 

まとめ:トラブル事例を通じて企業で情報モラルが重要な理由を理解し対策を講じよう

パソコンを囲む人々

情報モラルの欠如によるトラブルは企業の信用失墜につながり、企業の存続に関わる重要な問題に発展しかねません。
情報の適切な活用が必要な現代社会において、トラブル事例を通じた情報モラル教育は、企業にとって急務といえる重要な課題でしょう。

当機構が実施するネットリテラシー検定は、単なる知識習得にとどまらず、現場で活かせる実践的なネットリテラシーや情報モラルを養う点が特徴です。

情報モラル教育をご検討中の担当者様は、ぜひ「企業・団体・学校のご担当者様へ」のページからお問い合わせください。

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関根 新治

この記事の監修関根 新治

  • ネットリテラシー検定機構 代表理事
  • 著書:『基礎から学ぶ社会人のネットリテラシー』を監修
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本電気株式会社に入社。 システムエンジニアとして大手証券会社の債券トレーディングシステムのインフラシステム保守・開発に従事。 一方で、プロジェクトのOA管理者として、メールサーバー管理やウィルス対応を行う。 その後、大手証券会社の営業職、M&Aコンサルティング会社、外資系投資会社、大手外資系保険会社管理職を経て2016年3月当機構を設立、代表理事に就任。
関根 新治

この記事の監修関根 新治

  • ネットリテラシー検定機構 代表理事
  • 著書:『基礎から学ぶ社会人のネットリテラシー』を監修
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本電気株式会社に入社。 システムエンジニアとして大手証券会社の債券トレーディングシステムのインフラシステム保守・開発に従事。 一方で、プロジェクトのOA管理者として、メールサーバー管理やウィルス対応を行う。 その後、大手証券会社の営業職、M&Aコンサルティング会社、外資系投資会社、大手外資系保険会社管理職を経て2016年3月当機構を設立、代表理事に就任。

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