タブレットやスマートフォン、パソコンを買い替えたり、壊れたりして廃棄する場合、まずそれらの端末上(ローカル)にあるデータを新しい端末に移す必要があります。ただ、端末によっては、どのフォルダにあるか探し出したり、うまくいかず諦めてしまうケースもあるようです。データ移行用のツールを利用して丸ごと移行することもできますが、まずは何を移行し、何を移行しないのかを決めることが必要です。直接新旧の端末間で移行ができない環境では、クラウドサービスなどを利用して、端末とは関係ない場所にファイルを移動してバックアップを取っておきましょう。
ファイルを削除した、外部ストレージに移した、など一見端末上からデータが消えたように見えたとしても注意が必要です。パソコンのハードディスクにあるデータは、そのファイルを削除したり、ハードディスク自体を丸ごとフォーマットしても、それらのファイルが消えたように見えるだけで、復元ソフトを利用することで、読み取ることができるからです。
データの消去方法は大きく分けて3つの方法があります。いずれかの方法で自身の情報を守るように心がけましょう。
情報端末や機器の種類により廃棄方法も異なります。概ね以下のように定められていますが詳しくは廃棄する場所の自治体に確認しましょう。
パソコン
資源有効利用促進法により、パソコンメーカーはパソコンを回収・リサイクルすることを義務づけられています。そのため、「PCリサイクルマーク」の表示があるパソコンは、回収・再資源化料金が購入時の料金に含まれていますので、メーカーに無料で回収してもらえます。また、パソコンメーカー以外でも、「小型家電リサイクル法」に基づきパソコンの回収・リサイクルも開始され、一部の家電量販店や市区町村で回収が行われています。
また、信頼できる廃棄業者に有料で依頼することも可能です。
いずれの場合でも、初期化するだけではなくデータ消去ソフトウェアを用いて論理的にデータを消去しておいた方がよいでしょう。
携帯電話/スマートフォン/タブレット
通信キャリアやメーカーなどで回収サービスが利用できます。個人情報保護のため、携帯電話破砕工具(ケータイパンチ、スマホパンチなど)を用いて、目の前で物理的な破砕処理を行いデータの取り出しを確実に防いでいます。
また、一部の自治体では公共施設などに回収ボックスを設置し、不要となった携帯電話などの情報端末を回収しています。本体やメモリーカードの中にある個人情報などのデータは初期化するなどしてあらかじめ消去してから、回収ボックスに入れましょう。
外付け記憶媒体
再度機器に接続できないよう、傷をつけたり物理的に破壊するなどしてから不燃物として廃棄します。
なお、携帯電話やスマートフォンを中古で販売する場合は注意が必要です。設定メニューにある「初期化」の処理だけでは万全とは言えない為、完全なデータ消去処理を行ってくれる事業者に販売するようにしましょう。
第1章 情報セキュリティ
第2章 マナーと倫理
第3章 法制度(刑事事件)
第4章 法制度(民事事件)
第5章 知的財産権
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