「歩きスマホはやめましょう」というキャッチフレーズを携帯電話会社や鉄道会社などは毎日繰り返しています。なぜやめなければいけないのでしょうか。
それは、
「死亡事故が起きている」
からです。
歩きながら使っていて、あるいは向こうからやってきた人がぶつかりそうになって「ヒヤリ」「ハッと」したということは誰しもあるのではないでしょうか。スマートフォンなどの携帯情報端末を注視している時は視界が通常の1/20になったり、イヤホン・ヘッドホンの使用中は周囲の音に対する聴覚感度が低下したりします。スマートフォンの動画に気を取られ、気がつかずに警報の鳴っている踏切に入っていて電車にはねられ死亡した事故やホームから転落して死亡した事故などが多発しているため「歩きスマホ」は大変危険な行為なのです。
死亡事故だけではなく、歩きスマホによって他人と衝突し争いになったり、怪我をしたり、性犯罪に巻き込まれたりする実例が多くあります。
また、自分は大丈夫だと思っていても電車・バスに乗降するときや人が多い場所での歩きスマホなど、気づかずに他人に迷惑をかけている場合もあるでしょう。
現在では神奈川県大和市の「大和市歩きスマホの防止に関する条例」や東京都足立区の「足立区ながらスマホの防止に関する条例」などをはじめとして歩きスマホに関する条例が発令されている自治体もあります。また、業務中の移動時などで第三者に損害を与えた場合、賠償責任が企業側に請求される恐れもあります。
どんなに楽しくてもどんなに急いでいても、歩きスマホは他人に迷惑をかけたり事故や事件につながることがあるため、スマートフォン等電子機器の操作は、他人へ影響がないような場所にとどまって行うべきでしょう。
自分はよく気がつく方だから関係ないと思っている人は多いと思いますが、「ハインリッヒの法則」は重大な事故に至る経験則を伝えています。1(重大事故)対29(小規模の事故)対300(ヒヤリ・ハッと)の割合で同じ原因による重大事故の発生を予見しています。
あなた自身が「ヒヤリ」「ハッと」したことがあれば、その先には死亡事故があるということを考えなければなりません。
第1章 情報セキュリティ
第2章 マナーと倫理
第3章 法制度(刑事事件)
第4章 法制度(民事事件)
第5章 知的財産権
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